宅見(たくみ)所長
仕事をしている方や子育て中の主婦・主夫の方(かつ、法律の勉強が初めての方)が、宅建に1ヶ月の独学で合格することは厳しいです。
でも、全く不可能ではありません。
今回は、1ヶ月の勉強で宅建に合格する方法について私の経験からご紹介します。
まずは、私が宅建に合格した時の受験経験(勉強時間や勉強方法など)について簡単にご紹介します。
目次
宅建えーる管理人の受験経験(勉強時間)について
私は初めて法律系資格の勉強をしたのが宅建でした。
宅建の勉強を開始したのは、お盆休みの8月の中旬からなので約2ヶ月間勉強したことになります(今回解説する1ヶ月ではありません)。
取り敢えず、自分を変えたかったことや仕事に活かしたいと考え、何か資格を取りたいと思ったのが宅建を目指すきっかけでした。
でも、絶対に宅建に合格したいという気持ちがそこまで強くなかったこともあり、テキストや過去問は早めに購入したものの、仕事の忙しさを言い訳にしてなかなか勉強を始めませんでした。
ようやく勉強を始めたのが2ヶ月前という状況。
受験の申込みだけはなんとか間に合わせましたが、それからも勉強せずにグズグズしてしまい焦り始めたのがお盆休み後半…。
そこからは、勉強時間は1日平日1~3時間程度、休日は4~6時間程度、直前期(本番の10日前頃から)の休日は2日間の有給休暇も含めて1日7時間以上は勉強したと思います。
結果は合格ラインギリギリでしたが一発合格でした。
「宅建に合格する」これが一番の目標なので、ギリギリでも達成できて本当に良かったと思っています。
ただし、反省点はたくさんあります。
この反省点を活かして、当サイト(宅建えーる)内で確実に合格できる勉強方法について記事を書くことができています。
宅建えーる管理人の勉強方法について
私の勉強方法はとてもシンプルです。
ひたすら過去問中心の勉強。
私宅建えーる管理人の勉強方法
- 最初にテキストを読む(単元ごとに区切って読む)
- 次に、単元や項目ごとに該当箇所の過去問を解く
- 過去問を解いて、解説を見てもよく理解できなければ、再度テキストを確認する
- 次の単元や項目のテキストを読む→該当箇所の過去問を解く→テキストを確認する
このように、テキストを1回読み終わるまでは、1→2→3→4→1→2→3→4…を単純に繰り返すだけ。
最も大切な教材は過去問なので、テキストをずっと読み続けることはしません。
このやり方で、一通り全ての範囲が終わったら、2回転目からは過去問をひたすら解きます。
過去問を2回目から解くときに、テキストは辞書代わりに使うだけ。
仕事が忙しく時間がなかったこともあり、とにかく効率よく勉強することを意識しました。
そのため、ノート作りはもちろん、書く作業はほとんどしていません。
これで合格できました。
私が約2ヶ月間の勉強で使ったテキストや過去問は以下になります。
- テキスト:どこでも宅建士とらの巻(LEC)
- 過去問(四肢択一形式):出る順宅建士ウォーク問過去問題集1、2、3(LEC)
使ったのはこれだけです。
ウォーク問を重点的にこなしました。ウォーク問は、上記の3冊全ての問題をほぼ完璧に解けるようになっていたと思います。
ウォーク問の回転数は3~5回でした。3回連続で解けてもう大丈夫だと思った問題はその後は解きません。
わかりきった問題を解くことは、トータルすると意外と時間がかかります。
自信がない問題は5回程解きました。平均すると4回解いた問題が多かったと思います。
また、市販の予想模試1冊を購入しましたが、過去問を完璧にすることを優先したため解く時間はなく、結局1回もやりませんでした。
ただ、予想模試を購入して良かったのは、巻頭の改正や統計などの要点整理があることです。
試験前日に確認した統計が、本番の試験でも出題されたので1点獲得できました。
このように、本番形式(50問)の予想問題を解くこともなく分野別過去問題集しか解いていません。
そのため本番では、時間配分がわからなかったので、解き終わったのは2分程前。最後にマークミスがないかあわてて確認した記憶があります。
やはり、時間に少しでも余裕があるなら最低1回は予想模試は解いておくべきですね。
本番に向けて練習ができますし、戦略も立てられます。マークシート方式の練習にもなります。
宅建に1ヶ月で合格するための勉強時間
宅建に合格するのに必要な勉強時間は、「300時間」とよく言われています。
もちろん人それぞれなので、その人の過去の経験や能力などによって変わります。
早ければ200時間程度、じっくり丁寧に勉強するタイプの人は500時間程度、場合によっては600時間とかかかる人ももちろんいます。
では、現実的に仕事や子育て・家事などで忙しい方が残り1ヶ月で勉強できる時間について考えてみます。
今回の2020年10月試験の日程で考えると、試験日は10月18日だったので前日まで勉強した場合、9月18日から始めると1ヶ月(30日)になります。
この間に平日は19日、土日祝日は11日あります。会社員の方が土日祝日を休む計算で、勉強できそうな時間を計算してみると…
平日は1日3時間、土日祝日は1日8時間勉強する計画です。
平日は残業など忙しいかもしれませんが、例えば朝30分、昼休み30分、帰宅後2時間の勉強。
土日祝日は、午前2時間、昼間3時間、夜3時間の勉強で8時間が可能です。
このように考えると、トータル145時間勉強ができることになります。
計画どおりできない日もあるかもしれませんが、有給休暇を2~3日取得すれば150時間は十分可能です。
この150時間で宅建に合格するためには、徹底的に無駄を省いて最短で合格できる方法で勉強しなければいけません。
また、子育て中の主婦の方が150時間勉強するためには、毎日5時間確保する必要があります(5時間×30日=150時間)。
子育て、家事をしながら1日5時間はかなり厳しいですが、配偶者やご両親に協力してもらいながら集中的に勉強する時間を確保して、なんとか150時間の勉強時間を確保していただきたいと思います。
それでは、平均300時間必要な宅建の勉強を、その半分のたったの150時間でこなすためにはどんな方法で勉強したら良いのでしょうか…。
宅建に1ヶ月で合格するための勉強方法
私の場合は2ヶ月ありましたので、残り1ヶ月から勉強する場合と比べて、時間的にも精神的にもまだゆとりがあったと思います。
1ヶ月しかない場合の勉強方法は、基本的に私がやった勉強方法をおすすめしますが、1点だけ異なる箇所があります。
それは、最初からいきなり過去問を解くことです。
正確に言うと、1回目は「過去問を読む、解説を読む」ことです。
過去問を読んで、解説を読んでみて、全くちんぷんかんぷんで意味がわからない時は、テキストの該当箇所やその周辺箇所を読む。
このように、テキストは最初から辞書代わりに使うことです。
過去問を読んで、解説を読んでみてなんとなくでも理解できれば、次の過去問を読むという感じですすめていきます。
過去問の正解、不正解は全く気にする必要はありません。間違えても、解説を読んでなんとなく理解できたならテキストは見なくて良いです。
大切なことは、どんどん過去問をすすめること。
合格できるかは、最終的に過去問を何回転こなせるかにかかってきます。
宅建に1ヶ月で合格するための勉強方法
- いきなり過去問から解き始める(1回目は問題を読む、解説を読み込むイメージで)
- ちんぷんかんぷんな箇所だけ、テキストの該当箇所を確認する
- 過去問をひたすら解く
- 理解が不十分な箇所は、テキストの該当箇所を確認する
一通りの範囲が終わったら2回目からは、③→④→③→④…の繰り返しです。
勉強する過去問題集は、本番形式の問題よりも、分野別に単元や項目ごとに並び替えてある過去問題集を使う方が、知識が早く定着するのでおすすめです。
また、同じシリーズ(同じ出版社)のもので統一することも大切です。
過去問でわからない箇所はその解説に、テキストへのリンクが掲載されているものを使えば効率よくすすめられるからです。
この分野別過去問題集をほぼ完璧に解答できるようにすることが前提で、時間があれば予想模試を受けることをおすすめします。
予想模試を受けておけば良かったと今でも思っているからです。
さらに、3回転解いてみても正解できない問題が多いなら、隙間時間を見つけて一問一答形式問題集を解いてみてください。
スマホの方は、スタケンのアプリなどを活用すると、外出中にも気軽に勉強できるので効率よく繰り返し勉強できます。
料金もかなり安いので、経済的にもおすすめです。
大切なことは、一度購入した教材だけに集中して取り組むことです。
時間がない中で、新たに別のテキストを購入したり、別の過去問題集を購入したりしても、かえってやることを増やしてしまうだけで焦る気持ちが強くなってしまいます。
他にも、1ヶ月で合格するために大切なことがあります。
それは、「書く作業はできるだけ減らす」ということです。
書く作業は、思ったよりも時間がかなりとられます。
ノート作りなどの作業をしていては、間違いなく時間は足りなくなります。
また、使うペンはシャープペン1本で十分です。線を引いたり、チェックしたい箇所があったらシャープペンで記入する。
いろんな色を使うと、ペンを持ち替える時間が掛かってしまうことや、自分でカラフルにしすぎてしまうと本当に大切なポイントがわかりにくくなってしまうからです。
最近のテキストはもともとカラーが多いので、最初から重要箇所がよくわかります。
時間はありません。効率よくすすめましょう!
宅建に1ヶ月で合格するための勉強戦略
150時間の勉強で合格するためには、どの科目に力を入れるかの勉強戦略を立てることも大切です。
宅建は全部で50問出題されますが、毎年合格ボーダーラインは同じではありません。
例えば、31点の年もあれば37点の年もあります。
最近の傾向としては、合格ラインは35点以上とやや高めです。
そのため、過去最高の合格ライン37点取ることを目標に勉強していただきたいです。
1ヶ月の勉強で37点取るためにの科目ごとの得点目標(戦略)は、次のように考えるのが良いと思います。
- 宅建業法は19点以上(9割以上)取る
- 権利関係は7点(半分)取れば良い
- 法令上の制限と税・その他で11点取る
宅建業法は20問出題される最も大切な科目です。
過去問を完璧にしておけば、満点も十分狙える科目です。
反面、民法が中心となる権利関係は全部で14問出題されますが、範囲がかなり広く、難問や奇問が多く出題されます。
そのため、権利関係を苦手にしている受験生は多いです。
宅建試験は、合格者が正解する問題(基本的な問題、重要な問題)を正解できれば合格できます。
みんなが間違えやすい難問、奇問は落としても大丈夫です。
権利関係に深入りして勉強時間を取り過ぎてはいけません。
1ヶ月で合格するためには…
- 宅建業法中心の勉強を心がけること
- 権利関係に時間をかけすぎないこと
- 法令上の制限や税・その他は過去問を完璧に
- 宅建業法や法令上の制限・税その他は数字も確実に暗記すること
それぞれの科目ごとの時間配分のイメージは、
- 宅建業法が60時間
- 権利関係が50時間
- 法令上の制限と税・その他が40時間
このような時間配分です。
もちろん、人によって得意、不得意科目は異なりますので時間配分は異なります。戦略も異なります。
例えば、権利関係は7点取れなくても良いと割り切れる人は、時間配分を変えて、法令上の制限や税・その他の時間をもう少し増やすといいでしょう。
法律の勉強が初めての人には通信講座がおすすめ
会社員や子育て中の忙しい主婦の方が、1ヶ月の勉強で宅建に合格するのはとても大変なことです。
さらに、法律の勉強が初めての方はかなり厳しくなります。
勉強時間が少ない人、法律の勉強が初めての人には通信講座がおすすめです。
自分で一から勉強するよりも人に教わる(講師の説明を聞く)方が断然理解は早いからです。
中でも、スマホやタブレットを活用して、いつでもどこでも隙間時間に勉強できる通信講座がおすすめです。
当サイト(宅建えーる)でおすすめしている通信講座は、確実に合格できる内容で、かつ、経済的にも負担の少ない講座です。
例えば、スタケンやフォーサイトがおすすめです。
フォーサイトは、スタケンよりも受講料はやや高いですが、その分環境面が充実しています。
受講料が安くおすすめの宅建通信講座(スタケン、フォーサイト)について、当サイトでご紹介しています。こちら↓をご覧ください。
【2021年スタケン解説】過去問アプリでおすすめの宅建通信講座!講座内容や口コミ・評判。 【2021年】フォーサイト宅建通信講座を解説!合格率の高さと道場破りがおすすめ!口コミ・評判は?まとめ
宅建に最短1ヶ月の勉強で合格するために大切なことは…、
- いかにして勉強時間を確保できるか
- 効率よく勉強できるか(合格一直線の勉強)
- 勉強戦略をきちんと立てられるか
そして、もう一つ大切なことがあります。
それは最後まで絶対に諦めないことです。
諦めて受験会場に行かなければ、その時点で不合格です。でも、諦めなければ何が起こるかわかりません。
宅建は、四肢択一形式のマークシート試験。記述問題とは違い、適当に選んだ答えが正解することもあります。
思うように勉強ができなかった場合でも、必ず試験は受けましょう!
本番終了の15時まで諦めずに頑張ってください!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。